肉球からポップコーンの香りがする!?
こんにちは!朝夕は少し寒さを感じるようになりました。秋の京都からお届けします。
日が短くなりましたね。秋の夜長、読書や映画鑑賞を楽しまれている方も多いのではないでしょうか?映画と言えば、ポップコーン!…というわけで、今回は“ポップコーンみたいな香り”のお話です。
ペットを飼われている方から、「愛犬(もしくは愛猫)の肉球から、ポップコーンのような香ばしい香りがする」というお声を耳にしました。なぜ、そのような香りがするのでしょうか?
こちらの疑問に関しましては、実際のところ明確な答えは出ていないようですが、有力とされているいくつかの説についてご紹介します。
まずは、『細菌によるものである』とする説です。細菌の中には、甘いトウモロコシのような香りを発するものがあり、それらの繁殖が原因ではないか?というのです。また、素足で地面を歩き回ったり舐めたりする為に足先は他の体の部位よりも細菌が付着しやすく、肉球から特に強い香りを感じるのはそのせいだとしています。
次に、『感染症によるものである』とする説です。この説によると、香ばしい香りは、本来は肉球からではなく、耳の近くなどの皮膚がたるんだ部位からするもので、それが感染症によるのだそうです。そして、そのような部位を掻くことで足先に膿が付着し、それが広がることで肉球からも香りがするようになるのではないか?とのことです。ちなみに、ここで言う感染症は主に緑膿菌と呼ばれる、健康な動物にも付着している菌が原因であり、香りがするからと言って即座に心配するようなものでもないそうです。
その他にも、仔犬の耳や手で繁殖しやすい『酵母によるもの』であるとする説や、『足裏の汚れや汗が入り混じったもの』であるとする説などがございます。また、この香りはイヌでもネコでも見られる事例のようですが、イヌの方がよりポップコーンに近い香りと感じている方も少なくありません。各々の動物に存在している菌の種類や数、はたまた行動範囲などの違いによって、香りの違いが生じているのかもしれません。いずれにしましても、総じて言えるのは、「ポップコーンの香りがすることが必ずしも健康の証ではない」ということです。香りが強くなければそれほど心配することもないと思いますが、普段より香りが強いと感じたり香りが違うと感じるようであれば、健康に何らかの異変をきたしている可能性がありますので、場合によっては獣医さんに相談されるのが良いかと思います。
・・・とは言うものの、この香りに惹かれる方も多いようで、肉球の香りを再現したハンドクリーム(販売名:NIKUKYU NO KAORI ハンドクリーム)も販売されております。気になる方は、一度手に取ってみてはいかがでしょうか?
イヌやネコと接する機会がある方は、ぜひ嗅いでみてください。ただし、しつこくして嫌われないようにご注意くださいね。