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“香り”からイメージする“色”とは

残暑お見舞い申し上げます。
まだまだ蒸し暑さが続く京都からお届けします。
今回は「香りと色の関係」について。

人間には様々な感覚が備わっていますが、それらは時として密接に結びつくことがあり、
比喩として用いられるものもあります。例えば、「真っ赤な嘘」は、
視覚的表現の『真っ赤』と聴覚的表現の『嘘』を組み合わせた言葉です。

同じように、視覚と嗅覚も結びついており、これに関して、
『特定の香りを嗅いだ時にどのような色をイメージするのか?』
という調査報告があります。
これはモニターの方に様々な天然香料を嗅いでもらった後に、
その香りに対して合う色を選択してもらうというものです。

検証の結果、レモンオイルやオレンジオイルなどは、
香りからイメージされる色がモニター間で似通う傾向にありました。
例えば、レモンオイルだと黄色、オレンジオイルだと橙色という感じです。
その一方、イメージされる色がかなり分散する天然香料も少なくありませんでした。
これは、単に馴染みのあるなしだけでなく、香り成分の構成が
単純か複雑かにもよるそうです(単純であれば似通いやすい)。

このように、香りの種類によっては人が抱くカラーイメージが
千差万別となることもあるのですが、その傾向を知ることは、
製品のパッケージや広告を考える上で非常に役立つと思われます。
※例えば、オレンジの香りを謳った製品が青いパッケージだと、
違和感を覚える方が多いのではないでしょうか?

引用文献:吉田 隆「嗅覚と匂い・香りの産業利用最前線」(株式会社エヌ・ティー・エス 2013)

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