汗は口ほどに物を言う?

汗は口ほどに物を言う

新年を迎えたと思ったら、あっという間に半月が過ぎてしまいました。
今年もどうぞよろしくお願い致します。
底冷えの京都からお届けします。

この季節は夏に比べて汗をかく機会はずっと少なくなりますが、寒い外から暖かい建物に入った時など、じんわり汗ばむことも少なくありません。
今回は「体から発せられる匂いにより感情が他者に伝達する」ということについて行われた実験のお話です。

この実験は、オランダのユトレヒト大学で行われました。
まず、被験者の方には恐怖や幸福を感じるような映像を観てもらい、その際にかいた汗をパッドで採取します。
その後、別の被験者に先程の汗の匂いを嗅がせたところ、恐怖映像を観た被験者の汗を嗅いだ場合は前頭筋部分の反応が確認されました(前頭筋は恐怖を感じた場合に典型的に反応する部分です)。
一方で、幸福を感じるような映像を観た被験者の汗を嗅いだ場合は、自然と表情筋が動き笑顔になったそうです。
匂いを嗅いだ方々は、その汗が誰のものか、汗をかいた時にどんな感情を抱いていたかなどは、もちろん知りません。

これらの実験により、汗には感情を伝達する化学物質が含まれており、汗の匂いを通じて当事者の感情が他者に伝達することが明らかとなりました。
その効果は、他人の感情自体を直接変える程強力なものではないのですが、少なくとも「人と人とのコミュニケーションは言語や視覚情報(表情や態度)だけで行われている訳ではなく、匂いも関与している」と言えます。

『匂いを通じて感情を共有し得る』というのは大変興味深いです。
「この人と一緒にいると、穏やかな気持ちになるなぁ」などと感じる時は、その人の発する匂いの影響を受けているのかもしれませんね。

汗は口ほどに物を言う