VRの世界で嗅ぐ香り

VRの世界で嗅ぐ香り01

 こんにちは!本年も押し詰まってまいりました。子供の頃はウキウキしていたはずの年末を慌ただしい気持ちで過ごすようになったのはいつの頃からでしょう。子供の頃、と言えば、テレビの中に映し出される食べ物を見ながら、「ニオイがテレビから出てくればいいのに」と思ったことがありました。
 今回は、そんな夢のようなことが叶うお話です。

 「アトラクションや映画などのエンターテインメントにおいて、より没入感を得られるように香りの演出が取り入れられている」というのは先のブログでも触れておりますが、昨今話題の「VR(バーチャルリアリティー)」の世界でも、そのチャレンジが行われており、それは味にまで影響するようです。今回はその取り組みについてご紹介致します。

 『VAQSO VR』と名付けられたこの製品は、香りを発する機能が備え付けられたVR機器で、映し出された食品の映像とリンクした香りが出る仕組みとなっており、今年の8月には“フローズンの味が変わるVR”と題した体験イベントも行われております(「人が味を感じる際には味覚だけでなく嗅覚も重要な働きを担っている」ことについては以前にもご紹介致しましたが、そのことを身をもって体験出来るイベントです)。体験者が、五味(甘味・塩味・苦み・酸味・うま味)をベースに作られた本物のフローズンを持ち、VRヘッドセットを装着すると、その前にCGで合成されたフローズンが現れます。VR空間上でメニューから味(イチゴ味やブルーハワイ味など)を選び、本物のフローズンをストローで吸うことで、バーチャルの風味と現実のフローズンが融合して味が再現される、という仕組みです。こちらの機器は一般向けにも販売されており、“ラーメンの香り”や“森の香り”など計15種類の香りが楽しめるのですが、残念ながら今現在は品切れとなっております(ちなみに、バリエーションの中には“ゾンビの香り(!?)”なんてものもあります)。

 また、こちらの機器で体験出来るのは予め用意された香りのみですが、将来的には多種多様な香りを楽しめるようになるかもしれません。例えば、『oPhone DUO』という製品では32種類の香りが予め用意されており、それらを組み合わせることで、約30万のバリエーションの中からリクエストに近い香りを作り出すことが出来るそうです。このような技術が進歩し組み合わさっていけば、VRにおいてリクエストに限りなく近い香りを自由自在に作り出すことも、将来的には不可能ではないのです。

 VRの業界では“触覚”も再現出来るようなチャレンジが行われており、ますます現実との境目がなくなっていきそうです。

 例えば、『今、植物園に来ています』と書かれたメールを開いた時に花の香りが漂ってきたり、『海を見に行きませんか?』と書かれたものは潮の香りがしたりすると、臨場感があって楽しそうですね。
 そんな体験が出来るのも遠い将来のことではないのかもしれません。

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