“好み”ではなく“本能”的に不快な香り

本能的に不快な香り01

 こんにちは!あっという間に今年も残りひと月となりました。紅葉の見頃を迎え、ますます観光客で賑わう京都からお届けします。
 紅葉が美しい樹木にカツラがあります。丸い葉がかわいらしく、秋には黄色く色づき甘い香りを放ちます。「キャラメルの香り」という方や「綿あめの香り」という方もおられますが、どちらにしても鼻で楽しめる紅葉は素敵ですね。

 香りに対する感じ方は人それぞれ、自分が好きな香りでも他人にとってはそうでなかったり、またその逆もしかりなのですが、「どんな人からも嫌われるような香り」について大きく2つほどご紹介したいと思います。
 まずは『警戒臭』と呼ばれるもので、カビが原因で発生するにおいや腐敗に伴って発生するにおい、また、ものが燃えた時に発生する焦げたにおいなどがこれに当たります。人間はこれらのにおいに対して「体に害を及ぼすもの」として危険を感じるようになっている為、本能的に嫌うにおいなのです。
 ※余談ですが、子供が、酸味や苦みのある食品を嫌うことが多いのは、同じく「警戒」が原因の場合があります。子供は大人に比べて味覚の感度が鋭く、腐敗しているものや毒のあるものを食べないように、酸味や苦みに対して拒否反応を示しやすいそうです。「子供の頃に食べられなかったものが大人になって食べられるようになる」ことがありますが、要は、“老化”によって味覚の感度が鈍り、酸味や苦みを感じにくくなったことで食べやすくなっている可能性もある訳です。
 次に、いわゆる『加齢臭』です。これは皮脂が分解される際に発生するもので、要は“不潔”にしていると強まるにおいという訳です。昨今は特に加齢臭対策の商品が数多く出回っていることからも、代表的な悪臭の1つとして認知されているようです。それにも関わらず、本人が加齢臭を感じにくいのは、長時間嗅ぎ続けていることで、そのにおいに“慣れて”しまっていることが原因と言われています。
 ちなみに、思春期の女性が父親のにおいを毛嫌いするのは、父親を“異性”として魅力的に感じないようにする為の『本能』によるとも言われています。子孫繫栄の観点からは、より強い遺伝子を残そうとする場合、自分よりも遠いタイプの遺伝子との掛け合わせが効果的と言われており、近しい遺伝子をもつ異性には惹かれにくいようにプログラムされているのではないか?という研究報告があるのです。一方で、女性は父親のにおいに対して「安心感」「心地よさ」(つまり“家族的な意味”での魅力)を感じる傾向があるという報告もあります。ですから、娘を持つ世のお父さん方はそんなに悲観することもないかと思います(但し、加齢臭対策は必要かもしれませんが・・・)。

本能的に不快な香り02