鼻で味わう?

味覚と嗅覚01

最近、急に食べる量が増えて、ご飯でお腹いっぱいになった後も、おやつを探しています。
食欲で“秋”を実感しております。(笑)

今回は味覚と嗅覚に関するお話です。

鼻をつまんで食事をすると、味が分からなくなる・・・という経験をされた方は少なくないと思います(特に好き嫌いの多い方は)。これは、味覚を形作るのは舌で感じる“味”だけでなく、鼻で感じる“香り(嗅覚)”も深く関係しているからです。と言うよりも、むしろ香りの方が重要な要素であり、味覚を構成する内の95%は嗅覚によるものであるという見解すらあります(香料(フレーバー)を用いた食品が数多く見受けられるのも、味を感じる上で香りが重要であることの裏返しと言えます)。

また、舌で感じ分けることが出来るのは「甘味」「苦味」などの基本的な味のみなのですが、鼻は10000種類以上の香りを嗅ぎ分けられると言います。つまり、鼻という『高性能なセンサー』を遮断することで、味覚の感度が下がるだけでなく、味の判別が遅れてしまうことも、味が分からなくなる原因なのです。

なお、特に嗅覚遮断の影響を受けやすいのは「甘味」や「旨味」で、逆にトウガラシのような「辛味」は比較的影響を受けにくいようです(要は、鼻をつまんでも激辛料理が食べられるようになる訳ではないということです)。これには、厳密に言うと「辛味」は『味』ではなく、『感覚(刺激)』として感知されていることが関係しているようです。

ちなみに、味覚には嗅覚だけでなく“視覚”も重要な働きを持つとされております。バラエティー番組等で「目隠しをして何を食べたかを当てるクイズ」を目にすることがありますが、『目隠し=視覚の遮断』によって、多少なりとも感覚が鈍ってしまっている可能性は否めない訳です。

子供の頃、庭に植えられていた小さな木の赤い実をこっそり食べたことがありました。ピカピカしていて美味しそうだったのですが、想像した味と全く違い、驚いて母の元へ走ったことを憶えています。後でその実がトウガラシだということを知りましたが、あれは確かに「味」ではなく「痛み」でした。盗み食いをした罰ですね。“苦い”経験となりました。

味覚と嗅覚02